三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2017年12月17日放送

過疎化が進む美杉町の活性化につなげようと、工場だった建物を再利用して活動!
市から委託されたレンタルサイクル事業に取り組むほか、ギャラリーや多目的スペースなどを設け、地域の交流拠点となっています!
さらに新たな誘客スペースとして今年8月にはカフェ「花ごよみ」をオープン!
ジビエカレーやコーヒーで地元の人たちや観光客をおもてなしします!

津市美杉町の伊勢奥津駅は、去年3月、6年ぶりに全面復旧したJR名松線の終着駅。
名松線復活のイベントの際には大勢の人が駆けつけ、大いに盛り上がりました。
現在は少し落ち着いた状態ですが、美杉の玄関口として、県内外からお客さんを迎えています。
そんな伊勢奥津駅の目の前にあるのが『コルチカムの里』。
ここを拠点に、地域を元気にしようとがんばっているんです!

 

元工場だった建物だけに、中はとても広いです!

「少しずつ少しずつ、予算と労力に合わせて奥へ奥へと進もうと思ってます」

と語るのは、『NPO法人コルチカムの里』理事長の宮崎尚義さん。
宮崎さんは大学卒業後、日本や海外で陶器デザインの仕事を経験し、愛知県でファッションビジネスの会社を経営。
70歳で引退し、ふるさとの津に戻ってきました。
美杉を訪れた際、その自然や風景の美しさに魅了され幾度も通うように。

そして2年前、美杉を通る伊勢本街道を軸に、過疎化の進む地域の活性化を図ろうと、『コルチカムの里』を設立。
伊勢奥津駅前にある、工場跡を利用した手作りの施設を拠点に、活動をスタートさせました。

 

早志真之さんはレンタサイクルの利用をきっかけに宮崎さんと知り合い意気投合。
メンバーとなった今は主に大工仕事を担当しています。

 

こちらは館内のギャラリースペース。
プロ・アマ、ジャンル等を問わず様々な人が自由に利用することが出来るオープンスペースです。
まだ内装が作りかけなのは、進行形だから。
ここも少しずつ作り上げていく予定です。

 

なんと手づくりの多目的ホールまで!
100名ほど収容できるこのホールには大きなスピーカーもあり、ジャズバンドによる演奏などのイベントも開催。
あるものをフルに使って、楽しむことができ遊ぶことができる空間にしてほしいとのことです。

 

宮崎さんと早志さんの出会いのきっかけとなったレンタサイクルは、津市からの委託。
電動自転車を無料で貸し出ししています。

「遠いところだと東京、大阪、名古屋などからもお客さんが来ています」

と、早志さん。

 

建物の2階には、こんな落ち着く空間が広がっていました。
ゆくゆくは改装して、休憩所として使用することを構想中。

 

こちらは建物内の『カフェ&レストラン 花ごよみ』。
駅周辺に食事をする場所が少ないという観光客からの声を受けて今年8月に新設されました。
椅子などは古道具屋さんで1つ1つ集め、内装ももちろん手づくりです。

 

お昼が近くなって地元の人たちで賑わってきました!
今度は早志さん、コーヒーを淹れ始めましたよ。

 

こちらのお客さんが食べているのは、なんと、鹿肉を使ったジビエカレー!
地元の猟師から直接仕入れてた鹿肉を使い、カレーを作っているのは宮崎さん。
鹿肉はクセがなくて柔らかいのですが、その美味しさがあまり知られていません。
そこで美味しさを広めるために鹿のジビエカレーをメニューに取り入れたのだとか。

 

そんな宮崎さんを魅了した美杉町の町並みが、『興津宿のれん街』。
かつて伊勢本街道の宿場町として賑わった興津で、現在は地域おこしの一環として当時の屋号などを記し手作りした暖簾を軒先に飾る活動を続けています。

 

宮崎さんは伊勢本街道の魅力をより多くの人に伝える為、街道を歩いて学び、写真集を出版。
この素晴らしいのれん街を、名松線で来たお客さん、または車で立ち寄ったお客さんにアピールしていきたいと思っています。

「食堂と喫茶はあくまでもプロローグ。
セカンドステップはクリエイティブな空間作り。
そして三番目は、宿題なし!試験ナシ!ホントにのびのび楽しめる空間『道の学校』を作りたいと真剣に考えています」

と宮崎さん。

『コルチカムの里』を拠点に、美杉探索をしてみませんか。